サラリーマンが自分のプライベートカンパニーで副業を始めると必要となってくる事業決済用のビジネスカード。

いわゆる法人カードと呼ばれるカードだ。

普通のサラリーマンはなかなか持つ機会が無いのであまり馴染みが無いかも知れないが、事業用カードという特徴から、個人向けのクレジットカードとは、特典も年会費も結構違ったりする。

 

特にビジネスゴールドカードは、個人向けのパーソナルゴールドカードに比べて年会費がお値打ちなモノが多く、通常のゴールドカードには無いビジネスゴールドカードならではの特典も豊富だったりする。

年会費から考えれば、非常にコストパフォーマンスの高いカードも多いので、プライベートカンパニーでクレジットカードを作るなら、ぜひビジネスゴールドを所持してみたい。

今回は、事業用の法人カードの中でもゴールドカードに特化して説明しよう。

 

1.気になる事業用ビジネスカードの年会費は?

まず気になるのは、「ゴールドカードなんて年間いくらかかるの?」ということだろう。

私も、プライベートカンパニーを持つ前は、ゴールドカードなんて特権階級のブリュジョワジーが持つものだと思っていた。

 

だが、そこは安心して欲しい。

ビジネスカードは年会費は有料ではあるのだが、そんな天文学的な数字を請求されるということは無い。

なんと年会費2000円も払えば、特典豊富なビジネスゴールドを持つことも可能なのだ。

 

 

主なビジネスゴールドカードの年会費比較

年会費 追加カード
EX Gold for Biz M(法人) 2,000円+税
※初年度無料
年会費無料、最大3枚
オリコビジネスカードGold 2,000円+税
※初年度無料
2,000円+税、最大20枚
※初年度無料
ライフカードゴールドビジネス 2,000円+税
※初年度無料
2000円+税、枚数制限無し
P-one Business MasterCard 2,000円+税
※初年度無料
年会費無料、最大5枚
三井住友ビジネスゴールドカード for Owners 10000円+税
※初年度無料
2,000円+税、数枚程度
※初年度無料
三井住友ビジネスゴールドカード 10000円+税 2000円+税、最大20枚
JCB法人ゴールドカード 10000円+税
※初年度無料
3000円+税、枚数制限無し
※初年度無料
UC法人ゴールドカード 10000円+税 2000円+税、最大99枚
ビジネクスト・法人クレジットカードゴールド 10000円+税  10000円+税、最大50枚
アメックス・ビジネス・ゴールド・カード 31000円+税 12000円+税
ダイナースクラブビジネスカード 27000円+税 年会費無料

 

上の図を見ると、「あれっ?思ったほどの金額では無いぞ』という感じではなかろうか。

しかし年会費が安くても、ビジネスゴールドならではの特典が受けられる。

事業用カードはビジネスに特化しているので、個人カードには無い特典も多い。さらに場合によっては個人用カードでいえばプラチナカード級の特典も付いていたりする。

 

2.ゴールドカードでオススメの国際ブランドはどこ?

特にオススメなのが、MasterCard(マスターカード)だ。

なぜかと言うと、例えばメジャーどころのVISAカードの場合、ビジネスゴールドの特典は、一般ビジネスカードとほとんど大差無い。

もちろんパーソナルゴールドカードと同じ優待特典は使えるようにはなるのだが、ビジネス特典で有るのは「Visaビジネスオファー」のみであまり魅力は感じない。

 

一方、MasterCardのビジネスカードには、ビジネスカード専用のMastercard T&E Savingsというサービスがあって、その中にもカードランクに応じた特典が多数見られる。

Mastercard T&E Savingsの特典
ビジネスプラチナ 国際線手荷物無料宅配(往復手荷物2個無料)
LoungeKey(空港VIPラウンジ) ※予定
ビジネスゴールド ダイニング BY 招待日和(レストラン2名以上の利用で1名無料)
ビジネススタンダード
コーポレートゴールド
国際線手荷物宅配サービス(帰国時500円)
空港クローク優待サービス(10%オフ)
海外携帯電話・WiFiレンタル割引
コーポレートスタンダード  海外ホテル割引(エクスペディア10%オフ)

 

この中でも、やっぱり「ダイニング BY 招待日和」が利用可能というのが素晴らしい。

招待日和というのは、提携しているレストランで2名以上の利用をすると1名が無料になってしまうというサービス。

個人カードでは、どのカードもだいたいプラチナカード以上に付いている特典だ。利用可能な店舗数も多く、家族サービスや仲間との会食などでめちゃくちゃ重宝する。

 

 

フィールドプランニング(招待日和)系 ダイニングサービス利用可能店舗数の比較

提携店舗数
エグゼクティブダイニング(ダイナース) 約270店舗
ダイニングセレクション (SuMi TRUST CLUB プラチナ) 約270店舗
ダイニング BY 招待日和(MasterCard) 約200店舗
ゴールドダイニング(アメックス・ゴールド) 約200店舗
プラチナグルメセレクション(MUFGプラチナ) 約200店舗
アプラスプレミアムグルメサービス(アプラス) 約160店舗
グルメベネフィット(JCBザクラス、JCBプラチナ法人) 約120店舗

 

単体で招待日和を申し込むこともできるが、その場合は年会費3万円+税。

一般的に個人向けクレジットカードで招待日和が有るカードはプラチナカード以上である場合がほとんどで、そのカード年会費は安くても2万円以上はかかる。

それが事業用のビジネスカードになれば、オリコのEX Gold for Bizや、ライフビジネスゴールドカードの年会費2000円+税で、招待日和が使えるようになってしまう。

 

P-one Business MasterCardなら、年1回の利用で年会費無料となる。

年会費 国際ブランド
EX Gold for Biz M(法人) 2,000円+税 VISA、MasterCard
オリコビジネスカードGold 2,000円+税 MasterCard
ライフカードゴールドビジネス 2,000円+税 VISA、MasterCard、JCB
P-one Business MasterCard 2,000円+税 MasterCard

 

「ダイニング BY 招待日和」は、MasterCardブランド専用の特典なので、利用したい場合は、VISAやJCBを選ばないように注意が必要だ。

 

3.法人ゴールドカードで比較するべき項目

3−1.法人ゴールドカードの還元率を比較してみる。

前回の記事でも記載したが、ポイント還元率はクレジットカード選びの中でも大事な視点だ。

特に、ビジネスゴールドは、一般ビジネスカードよりも還元率が高く設定されているものが多いのでしっかり見ておく必要があるだろう。

 

ビジネスゴールドカードの還元率比較

還元率 年会費
EX Gold for Biz M(法人) 0.6%~1.1% 2,000円+税
※初年度無料
オリコビジネスカードGold 0% 2,000円+税
※初年度無料
ライフカードゴールドビジネス 0.50% 2,000円+税
※初年度無料
P-one Business MasterCard 0.60% 2,000円+税
※初年度無料
※年1回利用で次年度無料
三井住友ビジネスゴールドカード for Owners 0.50% 10000円+税
※初年度無料
三井住友ビジネスゴールドカード 0.50%  10000円+税
JCB法人ゴールドカード 0.50% 10000円+税
※初年度無料
UC法人ゴールドカード 0.50% 10000円+税
ビジネクスト・法人クレジットカードゴールド 0.50% 10000円+税
アメックス・ビジネス・ゴールド・カード 0.50% 31000円+税
ダイナースクラブビジネスカード 0.50%  27000円+税

 

一般のビジネスカードだと、ポイント付与がなかったり、高くてもポイント還元率0.5%程度が限界だが、さすがはゴールドカード。

 

EX Gold for Bizだと、基本の還元率0.6%だし、利用額に応じて還元率1.1%まで上がる。

しかもAmazonで買い物をすれば、更に還元率+0.5%にもなるのも嬉しいところだ。

Amazonは仕入れはもとより、事務用品など様々な買い物をする場面が多いので、この追加ポイントは非常にありがたいところだ。

 

3−2.法人ゴールドカードの付帯保険を比較してみる。

一般カードに比べても、ゴールドカードになると当然付帯保険の内容も充実してくる。

例えば旅行保険。

 

一般カードでは、利用付帯となる海外旅行保険も、ゴールドになると自動付帯となっている。

海外旅行傷害保険 国内旅行傷害保険 ショッピング保険 航空機遅延保険
EX Gold for Biz M(法人) 最高2000万円(自動付帯) 最高1000万円(利用付帯) 最高100万円 無し
オリコビジネスカードGold 最高2000万円(自動付帯) 最高1000万円(利用付帯) 最高100万円 無し
ライフカードゴールドビジネス 最高2000万円(自動付帯) 最高1000万円(利用付帯) 無し
P-one Business MasterCard 無し 無し 最高300万円 無し
三井住友ビジネスゴールドカード for Owners 最高5000万円(自動付帯) 最高5000万円(利用付帯) 最高300万円 無し
三井住友ビジネスゴールドカード 最高5000万円(自動付帯) 最高5000万円(利用付帯) 最高300万円  無し
JCB法人ゴールドカード 最高1億円(自動付帯5000万円) 最高5000万円(自動付帯) 最高500万円 最高4万円(国内・海外)
UC法人ゴールドカード 最高5000万円(自動付帯) 最高5000万円(利用付帯) 無し
ビジネクスト・法人クレジットカードゴールド 最高5000万円(自動付帯) 最高5000万円(利用付帯) 最高200万円 無し
アメックス・ビジネス・ゴールド・カード 最高1億円(自動付帯5000万円) 最高5000万円(利用付帯) 最高500万円 最高4万円(国内)
ダイナースクラブビジネスカード 最高1億円(自動付帯5000万円) 最高1億円(利用付帯) 最高500万円  無し

 

付帯保険の内容をみると、基本的には年会費に比例しているようだ。年会費が安いカードになると保険の内容もしょっぱ目となる。

年会費の安いビジネスゴールドの付帯保険相場は最高2000万円程度で、年会費1万円の付帯保険相場は最高5000万円が一般的なようだ。

 

付帯保険の内容で比較した場合は、JCBゴールド法人カードがダントツの内容で、国内・海外ともに自動付帯で5000万円。さらに他社にはない、航空機遅延保険も国内・海外の両方で付帯している。

ただ全体として言えるのだが、海外旅行保険は、他カードとも合算できるので、あなたが個人で所持しているクレジットカードで対応できるなら、特段事業用カードに大きな補償を求める必要は無いかもしれない。

あなたの持っているクレジットカードの海外旅行保険の内容も、一応確認して見て欲しい。

 

4.目的に合わせて選ぶオススメのゴールドカードは。

これまでいろいろな観点でゴールドカードを比較してきたが、結局どのカードが良いかというのは、あくまであなたがカードに対して求めるニーズによって異なる。

私個人の独断と偏見で選ぶとすれば、

コストパフォーマンスと還元率で選ぶなら、オリコのEX Gold for Bizだろう。

 

ステータス性と安心感で選ぶなら、JCB法人カード、三井住友ビジネスカード for Owners、アメックスビジネスゴールドカードだ。

その中でも、アメックスビジネスゴールドカードのステータス性は世界レベル。

さらにカスタマーサポートの品質でも抜群のパフォーマンスなので、個人的には一押しのカードと言える。

 

5.さいごに

プライベートカンパニーを持つことで得られる大きなメリットの一つであるビジネスカードの取得。

特に事業用のビジネスゴールドカードを持つことで得られるメリットは、一般のサラリーマンでは一生出会うことの無い様々な恩恵を与えてくれるのは間違い無い。

それも会社の経費として落とせるという特典付きだ。

 

今回の記事を参考に、ビジネスゴールドカードの取得も検討して見て欲しい。

さて次は「会社を作ったら自社の名刺を作ってみよう。名刺を作る上で気をつけるべき3つのポイント。」について書いてみよう。