サラリーマンの副業でまず取り組んでほしいのは、不用品販売からの国内転売ビジネスというゴールデンロードである。
なぜなら物販というビジネスモデルは、特別な知識やスキルも必要なく、適切なルールに則った手法で地道に取り組めば、誰でも結果が出せる再現性が高いビジネスだからだ。
国内転売にしっかりと打ち込めば、サラリーマンの副業でも月収で30万円程度の利益は無理なく出すことができるだろう。
ただ、たった一つの柱に依存するということは、もし何か大きな変化が起きた際のリスクに柔軟に対応することが難しい。
会社の収入にだけ依存していたら、会社をクビになった途端、収入がゼロになってしまうことを想像すればわかりやすいだろう。
私が、副業ビジネスを始めたのは、会社をクビになるなどの突発的なリスクが起きた際にも、人生が左右されるほどのダメージを受けることなく、安定した収入を得られるように複数の収入の柱を持ちたいと思ったからだった。
だから副業でも複数の収入の柱を持つことができれば、生活の安定感や安心感は格段にましていくだろう。
とは言っても、やみくもにいろいろな副業に手を出すことはオススメしない。
理想は、自分が手がけている国内転売に近く、かつリスク分散が図れるような新たな柱となりうるビジネスだ。
そこで、オススメしたいのが輸出入転売ビジネスである。
輸出入転売には、海外からものを仕入れて国内で販売する輸入ビジネスと、国内で仕入れて海外向けに販売する輸出ビジネスがある。
これを総称して輸出入転売ビジネスと呼んでいる。
ちなみに現在、私は国内転売に加えて、この輸出入転売ビジネスも収入の柱として取り組んでいる。
理由は、上記の通り輸出入ビジネスは国内転売とも親和性が高く、作業工程を大幅に増やす必要がない上に、リスク分散にも大いに適しているビジネスモデルだからだ。
もし、あなたが国内転売の手法である程度の結果が出せるようになっているのなら、収入の柱を増やすリスクヘッジの意味でも、ぜひ輸出入ビジネスにチャレンジしてほしい。
今回は、輸出入ビジネスの概要と取り組むことで得られるメリットをあげてみよう。
1.輸出入ビジネスとは
1−1.輸入ビジネス
輸入ビジネスとは、海外からものを仕入れて国内で販売するビジネスモデルだ。実は輸入ビジネスにもいろいろな手法がある。
例えば欧米輸入型、中国輸入型など幾つかのパターンがあるのだ。
欧米輸入型に関しては、一般的に海外アマゾンやebayなどのプラットフォームやネットショップなどから仕入れを行い、国内アマゾンやヤフオクなどのプラットフォーム、自社ネットショップなどの媒体で商品を販売するスタイルだ。
一般的に、海外でしか入手できないものや、日本国内で購入する場合よりも価格が安い商品を販売することで利ざやを稼ぐビジネスが基本となる。
そのため、ざっくりといえばブランド商品などのような知名度の高いものから、マニアが欲しがる海外製品などプレミアムな商品を仕入れて販売する1取引あたりの利益をガツッと取るモデルになるだろう。
これに対して、中国輸入型というビジネスは少し欧米輸入とは毛色が違う。基本的には、中国の卸業者や工場などから、廉価な商品を仕入れて、国内のプラットフォームで販売する場合が多い。
少し上級クラスになると、OEMという自分のオリジナル製品を中国の工場と契約して製造してもらい、それを自社ブランドとして国内プラットフォームなどで販売するような手法も存在する。
中国型輸入は、基本的に廉価な商材が中心となるので、薄利多売型のビジネスモデルになるだろう。
1−2.輸出ビジネス
海外製品を仕入れて国内で販売するのが輸入ビジネスなら、輸出ビジネスはその反対だ。国内で仕入れた商品を海外のプラットフォームなどで販売するビジネスモデルとなる。
輸出ビジネスも基本は、国内と海外との価格差を見つけて利ざやを稼ぐという点では輸入ビジネスと同じだ。
ただ、輸出ビジネスに関しては、日本製品という世界中の人々が認める高品質・高付加価値な商品を海外に向けて販売することが基本となる。
いわば、ジャパニーズブランドを前面に押し出したビジネスとなる色合いが強くなるだろう。
基本的に仕入れに関しては、あなたが取り組んでいる国内転売の仕入れ先を活用することになる。
一般店舗でいえば、ヤマダ電機などの家電量販店、イオンなどのショッピングモール、ネットならヤフオクやアマゾンなどだ。詳しくは別記事を参照してほしい。
2.国内転売と輸出入転売との違い
国内転売と輸出入転売については、実はビジネスモデルとしてはそれほど大きな違いはない。
単純に、仕入れ先が国内ではなく海外になるのが輸入ビジネス、販売先が海外になるのが輸出ビジネスというだけのことなのである。
確かに、国を跨ぐような輸出入ビジネスは国内のみで完結していた国内転売よりも複雑であり、様々な点で難易度の差も出てくるだろう。
例えば、言葉の壁や法律の壁、そして時間の壁などがそうだ。
それでも、Aという市場とBという市場の間に存在する商品価格の差を見つけてきて、右から左に流すことで利ざやを稼ぐというビジネスであることに変わりはない。
海外プラットフォームの使い方や、言語に対する対応方法などを地道にマスターしていけば、国内転売のノウハウを流用してすぐにビジネスとして取り組むことができるだろう。
3.輸出入ビジネスを手がけることで得るメリット。
3−1.国内転売よりさらに利幅の取れる商品が多い
輸出入転売は全世界の商品が転売の対象となる。有名な海外ブランドなどは1点で数十万円の商品も多いが、大抵は日本国内に持ち込まれる際に代理店などが多額の値段を上乗せして販売している場合が多い。
そのため、ブランド本国などで購入できればかなりの利幅を確保することができる。
また、ブランド品に限らず、本国で買うことで日本では考えられない価格で購入できるような商品も非常に多い。
そのような金脈をザックザック掘り出すことができれば、収入はウナギのぼりとなるだろう。
3−2.英語の壁など参入障壁が高いため競合が少ない
海外との取引を行う上では、基本的に英語を使ったビジネスとなる場合が大半である。
そのため、英語にアレルギーを持つ人間が多い日本では、国内転売に比べてなかなか輸出入ビジネスに進出しようという人間は少なくなるのが実情だ。
裏を返せば、この英語の壁を乗り越えることができれば、競合の少ない市場でビジネスをすることができる。
正直なところ、輸出入ビジネスと言っても英語が堪能である必要は一切ない。
現在、無料で活用できる翻訳ツールなどを駆使することで、ほとんど英語のストレスにさらされることなくビジネスを展開することは可能なのだ。
その手法については別記事で触れてみたい。
3−3.リスク分散が図れる
国内転売は、非常に稼げる優れたビジネスモデルだ。
それでも国内転売1本に依存するということは、もし何か大きな変化が起きた際のリスクに柔軟に対応することが難しい。
例えば、プラットフォームを利用していた際に起きるアカウント停止などがそうだ。
もし国内転売の収入にだけ依存していたら、アカウントが停止した途端、収入がゼロになってしまう。
だから副業でも、国内転売以外の複数の収入の柱を持つことができれば、生活の安定感や安心感は格段にましていくだろう。
そこで輸出入ビジネスを別の収入の柱としておけば、いざという時にリスクの分散が図ることができるのだ。
3−4.自分の世界観を広げることができる
一般的に、私のような普通のサラリーマンにとっては海外という世界は異次元である。
海外に接する機会といえば、普通数年に1度の海外旅行くらいのものだろうか。
ただ、海外旅行を経験された方なら、異国の世界が持つ文化、価値観に大きな感銘を受けた方が多いのではないだろうか。
そして、その経験が自分の成長を促し、世界観を広げてくれたのではないだろうか。
もちろん輸出入ビジネスを手がけるとは言っても、わざわざ海外に買い付けにいくようなことはないし、実質的には国内で全て完結するビジネスである。
それでも、異文化の人々との関わりやビジネス上の習慣などに触れることで、きっとご自身の価値観を大きく変えてくれるものとなるだろう。
海外というものがより近いものに感じられるようになるに違いない。
4.さいごに
副業サラリーマンにとってもっとも成果が出やすい国内転売でしっかり成果が出せたあとは、次のステップではリスク分散を図ることを考える必要がある。
それに最適なのは、輸出入ビジネスだ。
ビジネスモデルの親和性の高さ、リスク分散を図れるだけでなく、人間としての器を広げてくれる魅力もある。
そして、「副業で貿易会社の社長やってます」っていうのも、結構かっちょいい。
まずは海外というマインドブロックを取っぱらい、輸出入ビジネスへの第一歩を踏み出そう。
次は、輸出入ビジネスをする上で一番ご質問の多い「輸出入ビジネスって英語が必要なんじゃない?」について書いていこう。