副業サラリーマンにとって、最強のネット物販である独自ネットショップでの販売。
前回の記事でも、独自ネットショップで販売できるようになることの意味を述べた。
プラットフォームを使ったビジネスから更に上の段階にある独自ネットショップの運営が軌道に載せられれば、これまで以上に太くて強い収入の柱となってくれるだろう。
今回は、より具体的な独自ネットショップが持つ優位性について述べてみたい。
1.ネットショップの持つ5つのメリット
1−1.他者からの介入を一切受けないビジネス基盤となる。
ヤフオクやアマゾンなどを使ったビジネスは、そのプラットフォームが作るルールに則った義務があり、様々な点で制約をうける。
そもそも、そのプラットフォームで出品させてもらえるかどうかということから始まり、販売できる商品、出品方法、お金の回収の仕方、入金までのスパン、お客様との接触の仕方、発送の仕方などに至るまで、すべてプラットフォームのルールに従う必要がある。
例えば、ヤフオクなら無在庫出品は禁止、お金の回収方法はヤフー簡単決済のみ、お客様に直接コンタクトをとってはいけない等だ。
もしそれを破れば、瞬時にアカウント削除されてしまうだろう。
様々な人間が利用するプラットフォームである以上、利用者を守るためのルールは当然必要だし、ヤフー自体のキャッシュポイントを守るためにも、これらの制約は止むを得ない。
これに対して、独自ネットショップの運営は、あらゆる点において自分の望むルールで商売ができる。
それが、もっとも大きな独自ネットショップのメリットだろう。
1−2.利益率が圧倒的に高くなる。
独自ネットショップで販売をすれば、利益率がプラットフォームに比べて圧倒的に高くなる。
それには2つの理由がある。
1つ目は、プラットフォームで販売する時に取られる手数料などがかからないこと。
例えばヤフオクで商品を販売すると、販売代金の8.64%をヤフオクに販売手数料として徴収される。
販売価格のほぼ1割がヤフーに搾取されてしまうのである。
それが、独自ネットショプであれば、その手数料が一切かからない。
同じ値段で販売したとしても、自社ショップで販売できれば1割分程度の利益が上乗せされることになるのだ。
2つ目は、お客様との関係構築と付加価値の提供で、単純な価格だけでない部分で販売ができるようになることだ。
一般的に、人が商品を購入する上では多くの要素が存在している
それは、価格、付随サービス、店舗の信頼性、人間的つながりなどだ。
もちろん買い物をする際には当然価格が安いに越したことはない。
ただ、人が商品を購入する上では、それだけでなく、その商品をどこで買ったのか、誰から買ったのかということも重要な要素なのだ。
例えば、価格は安いが信頼できない怪しいショップで、店員の対応も悪く、商品の取り扱いもぞんざいな店舗で買うのか。
それとも、多少価格は高くても、老舗で信頼ができるショップで、いつも心の篭る気の利いたサービスもしてくれて、商品も大切に扱っているような店舗で買うのか。
あなたはどちらから買いたいだろう。
もちろん、安ければなんでもよいという人もいるだろう。
ただ、世の中には値段だけでなく、上のような価格以外の部分により価値を見出して買い物をしてくれる人も多く存在するのだ。
そういった人に向けた、他の販売者とわかりやすい差別化を図り、お客様に喜んでもらえるお店造りを徹底して行えば、価格にかかわらず多くのリピート顧客を作ることができる。
そして、そのような人間関係が作れるのも独自ネットショプが持つ大きな強みなのである。
1−3.初期費用、維持費用が安い
これも出品手数料に付随する部分だが、例えば楽天市場などショッピングモールで商売をするためには多くの初期費用が発生する。
また、販売手数料、協賛金、その他諸々の維持手数料も必要なのだ。
ヤフーショッピングなどは初期費用は発生しないものの、この手数料関係などが非常に高いのだ。
これに対して、独自ネットショップは、これらの費用がほとんどかからない。
ショッピングカートによって異なるものの、初期費用などは高くても1万円程度で済むし、維持費用も月間で数百円程度だ。
もちろん販売手数料などもかからない。
広告の出向などもしないなら、本当に初期費用から維持費用に至るまでわずかな金額で済んでしまう。
この点も、独自ネットショップが持つ非常に大きなアドバンテージだろう。
1−4.自分だけの資産となる。
独自ネットショップは、自分で準備したドメイン(ネット上に存在する住所のようなもの)に、自分で作ったショップを建てて、そこで商売をする。
言うなれば、自己所有の自宅をお店にして商売をするようなものだ。
当然、その土地もお店も自分の資産である。
ヤフオクやアマゾン、楽天市場などショッピングモールにテナント借りして出店している賃貸店舗とは明らかに違うわけだ。
そして、それよりも超重要な資産がある。
それが、自分から商品を購入してくれたお客様だ。
そのお客様のリストがまさに正真正銘、自分自身の資産となるのである。
基本的に、プラットフォームで商品を販売する場合、商品を買った顧客は「Amazonで買った」、「ヤフオクで買った」という認識となる。
その出品者が誰かという意識はほとんど無いと言って良いだろう。
そのお客様はすなわちアマゾンやヤフオクなどのプラットフォーム所有者の顧客ということなのだ。
そして、メールアドレスなどの顧客情報も我々が得ることは基本的にできない。
ところが、これが独自ネットショップになればどうだろう。
顧客は、あなたの作ったお店に来店して商品を買い、その経験も「・・というネットショップで買った」という認識となるのだ。
そして気に入れば、今後もあなたのショップを名指しで来店してくれることになる。
もちろん、その顧客の情報はあなたのものになり、今後能動的に情報を送ったりすることもできる。
つまりお店に付いた顧客を得るわけなのだ。
そして、それが商売における「本質的な資産」なのである。
昔から「商家が家事になると、何よりも顧客台帳を持って逃げる」と言う話があるが、これがまさに商売の本質、お客様の情報こそがもっとも大切な資産なのである。
そして、それがあなたの手に入るのだ。
1−5.あらゆるビジネスに応用できる。
上記の通り、独自ネットショップには多くのメリットが存在するが、裏を返すと沢山の困難が待っている。
例えば、「ビジネスでもっとも難しい集客を自分で行う必要がある」「そもそも集客ができなければ、全く売り上げが立たない。」「顧客への信頼構築が必要である。」「一から全てを自分で準備する必要がある」など、数え上げたらキリが無いほどだ。
だが、もしそれらの苦難を全て乗り越えて、売れるネットショップを作れるようになれば、それはもはや全てのビジネスに応用できるノウハウを身につけたに等しい。
上記したが、ビジネスにとってお客様への認知、集客がもっとも難しいフェーズである。
あのトヨタ自動車でさえ、その施策を打ち出すための努力に日本でもっとも多大な労力と人材、費用をかけているのだ。
つまり、そのビジネスでもっとも難しいフェーズを乗り越えて、安定した集客と売り上げが作れるようになったら、どんなビジネスでも成功できると言っても過言では無いだろう。
それが、独自ネットショップの運営で得られるとてつもなく大きなメリットなのだ。
2.さいごに
プラットフォームを使ったビジネスを超えたフェーズにある独自ネットショップの運営。
このビジネスが軌道に載せられれば、これまで以上に太くて強い収入の柱となってくれる。
もちろん、成功するためには多くの努力と工夫、そして相応の時間が必要なのは間違い無い。
だが、その努力の投資に見合う素晴らしいリターンが期待できるのが、このネットショップだ。
その優位性を理解して、しっかりとした収入の柱として欲しい。
さて次は、上記にもあげたテナントショップ型ネットショップのデメリットをより詳細に記載する。
「無料より高い物は無い。Yahoo!ショッピングストア出店のデメリット。」について述べてみたい。